なぜカエルたちはスライムを食べるのでしょうか?あまり美味しそうにはみえないのですが...
Alexander: スライムは沼地にいますし、カエルも沼地に生息していますので、シンプルにカエルに小さなスライムを食べてもらうのがいいのでは?という結論にいたりました。そこから、カエルがスライムを食べて、スライムボールを吐き出したりするプロトタイプなどを考える段階で、とても面白いアイディアだということに気づきました。
さらに、カエルにはいろいろな種類を最初から設定するつもりだったので、それぞれの種類をより個性的にしたいと思い、フロッグライト (カエルライト) を思いつきました。それぞれの種類のカエルと似たような外見で、光を放つブロックがあったら面白いと思ったのです。ただ、そのブロックをカエルがどうやって生み出すのかという問題がありました。そこで、小さなスライムをエサにしているから、小さなマグマ キューブも同様にエサにできると考えました。仕組みとしては、カエルが小さなマグマキューブを見ると、小さなスライムだと勘違いして、食べて、違うとわかったら、発光するブロックを吐き出す、というようなイメージです。
なんという単純な生き物...。しかし当初は、エサにするはずだったモブはスライムではありませんでしたね......。
Alexander: そうですね、当初はホタルをエサにする予定でしたが、ホタルが現実世界の多くのカエルにとって毒であることをコミュニティのみなさんに知らされてから、スライムとマグマキューブという新しい食料源に変更しました。昔、オウムでも同じようなことがありましたね。最初はチョコチップクッキーを食べさせていたのですが、現実世界のオウムにはチョコレートは猛毒なので、絶対に食べさせてはダメで、変更しました。
カエルのエサではなくなったところで、ホタルが活躍できる範囲がかなり狭められました。今回のアップデートでは、より付加価値が高いと思われる機能を優先的に取り入れることにしましたので、残念ながらホタルは追加されないことになりました。
開発段階ではスライムやマグマキューブ以外にも、カエルの食欲をそそるモブがいたそうで...
Alexander: ええ、最初はスライムだけを食べるようにプログラミングしていましたが、フロッグライトを追加することになり、スライム以外のエサ、つまりマグマキューブも食べるようにプログラムを組み直さないといけませんでした。
そこで、カエルの「モブを食べる」という動きを編集できるようにし、カエルがスライム以外のモブを食べるようにしたり、さらに新しいモブを作ったりすることもできるようにしたのです。
その時は、カエルにスライム以外のモブを食べさせようと思って、面白半分でヤギを食べさせてみました。その時、カエルは普通にヤギを食べていましたね。ヤギを丸呑みにするカエルたちが見れて我々開発者は大満足でした。
その実験から間もなく、カエルを含む最初のベータ版がリリースされました。コミュニティはどうやらカエルをとても気に入り、素晴らしいフィードバックもたくさんいただくことができました。スウェーデン時間の夕方にベータ版をリリースしたのですが、その日の夜までにはすでに数々のフィードバックを Twitter で確認できました。
その翌日、目が覚めると、Twitter を見るようにとのメッセージが同僚から届いていました。すると、カエルがヤギを食べまくる動画を投稿しているプレイヤーがいました!そのプレイヤーは大量のヤギを柵で囲っていましたが、カエルは一匹ずつペロリと食べていました。そこで気がついたのですが、実はベータ版をリリースする前に、カエルがヤギを食べるようにするプログラムを元に戻していませんでした!笑いすぎて椅子から転げ落ちましたね。プログラムを元に戻していなかったのはとてもお恥ずかしい話ですが、おかしすぎてしばらく笑いが止まりませんでした。
もちろんすぐにバグを修正したのですが、面白いことに、多くのプレイヤーからは「消さなくてもよかったのに!」、「ヤギ喰いカエルを復活させてほしい!」との声をいただきました。今でもたまに、ヤギを食べるカエルを復活させてほしいと求めるメッセージをいただくことがあります。私のチーム内では、ちょっとした身内ネタにもなっていますね。
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