トライアルチャンバーの秘密

「私たちはまず、マインクラフトに登場する敵モブの攻撃範囲、移動速度、体力などの指標を記録し、測定しました」と、ストラクチャー デザイナーであり、トライアルチャンバーの設計者でもあるマシュー ドライデンは言います。「そこから私たちは既存の構造物と地形生成、部分的に異なる洞窟生成をも研究しました」。

なぜかって？勤務時間中にマインクラフトをプレイするための口実です。その学びをトライアルチャンバーに活かし、「戦闘」と「謎解き」の両方でプレイヤーに面白い体験を提供するためです。

砦の遺跡、古代都市、要塞、森の洋館、海底神殿のような古い構造物からたくさんのヒントを得たそうで、もしかしたら、Mojang Studios のオフィスからも着想を得ているかもしれないです。オフィスにはかなりスタイリッシュな螺旋階段がありますのでね！素晴らしい試練になりますよ！（少なくとも足にとっては）

トライアルチャンバーをプレイヤー向けにデザインするのではなく、マシューと開発チームは「モブが勝てる部屋」を目指しました。柱や凹凸した地形を作ったことで、モブが分裂してプレイヤーを取り囲むことを促し、よりダイナミックでチャレンジングな戦闘を演出し、モブがルートを変更してプレイヤーの視界から逃れられるように、U ターンできる道や角もデザインされています。

もう 1 つ目指したのは、戦闘がプレイヤー数に応じて変わるため、1人でも友人と一緒でもトライアルチャンバーに挑めるようにすることでした。

「トライアルチャンバーの規模もよく考えました。」とマシューは続けます。「特に間隔については、プレイヤーとモブの両方の能力を考慮して作りました」。

モブのために作ったのなら、ブロックはさほど重要ではないのかって？そんなことありません！開発チームは「ストレス＋時間」の式に基づいて難易度を調整しました。例えば、時間がない状況での 2 ブロック幅のジャンプはプレイヤーにとってはストレスを感じるが、準備する時間があれば些細なことです。開発者はまた、壁を「ブロック登り」したり、ブロックを掘り進んだりする時間も計算しています。 

「これをモブの移動速度と組み合わせることで、ゲーム内で最短となる「戦って生き残る」ループを作り出したかったのです。綿密な話に聞こえるかもしれませんが、しかし、これはマインクラフトにある数多くの複雑なシステムと連動させるために必要な作業の一つなのです。作り上げたシステムの背景にある作業や努力をプレイヤーに感じさせず、ゲーム体験をさらに充実させられているなら成功していると言えます」。

その結果、それぞれの部屋で異なる挑戦に挑むことができ、プレイヤーは自分のやり方で立ち向かうことができるようになりました。噴火トラップの部屋や肌寒い粉雪の部屋、廊下などはプレイヤーを待ち受ける舞台のいくつかの例にすぎません。

「粉雪のトラップは、特に誇りに思っています。致命的なトラップではないのですが、プレイヤーを慌てさせられます。だって、プレイヤーはジャンプして粉雪から抜け出すことはできないでしょう？粉雪を壊して出るしかありません。ここからが悪巧みの始まりです。」

おっと、今回は少し開発秘話を話しすぎてしまいましたね。しかし、トライアルチャンバーには今回話していない秘密がまだまだたくさん隠されています。

「今回の開発で、私は一緒に仕事をした人たちに何か秘密を含めるようにと頼みました。ほとんどのトライアルチャンバーは、かなり厳しい建築ガイドラインに沿って作られていますが、頼んだ秘密は、常識を破り、構造物の謎を深める要素となりました。秘密は大きなものから些細なものまで様々ですが、どれもトライアルチャンバーの規模感を表すものです。」

その秘密を知る方法はひとつしかありません（「トライアルチャンバーの秘密」とググるのは反則ですよ）。トライアルチャンバーに足を運び、直接体験してみることです！この記事をここまで読んでくれたあなたなら、何が起こっても対処できるだけの準備はできているはずなので、きっと大丈夫です。さて、それでは著者は、Mojang Studios のオフィスに何か秘密が隠されていないか探してきます！