大好評だった「今週のブロック」シリーズの記事を書いた時に、現実世界のエメラルドを取り上げましたが、今回は通貨としてのエメラルドについて掘り下げていきたいと思います。
現実世界での通貨は古代エジプトとメソポタミア文明で貯蔵されていた穀物に対する「領収」という形態で始まりました。金属が穀物の価値を表すものとして使用されていました。何故ならば金属は手に入れるのが難しく、運ぶのが簡単だったからです。しかし、穀物貯蔵庫を警護するのは大変で、通貨の価値は、それを守る軍事力と同程度の価値しかありませんでした。
その後、貨幣制度が出き上がりました。貨幣制度では金属を計量し、価値のある金属の量が適切な分だけ入っているという証明として、権力者の印が押されていました。金の価値が1番高く、その次に銀、銅と順に価値が小さくなっていきます。標準化されたこのシステムは、銀行のシステムの基礎となりました。
紙幣が最初に登場したのは中国でした。元々は卸売販売業者が使う貨幣制度の手付金の受領書で、特定の地域内でしか使用することは出来ませんでした。しかし 10 世紀になって、宋王朝が紙幣の使用を拡大し、世界初の国家が発行する通貨を作り出しました。同じ頃、中世のイスラム世界でも近代的な経済ツールが発明されていました。信用取引、小切手、預金口座、ローン、掛売り、為替レートなどです。
そして現在の世界の経済システムは強大であり、私達の暮らしに大きな影響をもたらしています。もたらしすぎだと言う人もいるかも知れません。通貨は各国で大規模に発行されていますが、航空会社のマイレージや MMO ゲームのクレジットも有効な通貨として扱われますし、国が発行する通貨と同じような法規制がなされています。
ここ数年でビットコインのような暗号化した通貨が次々と頭角を現していますが、それらが通貨になりえるか、それとも一時的な流行で終わるかを結論づけるには、まだ時期尚早ですね。もしビットコインのような通貨がお金に取って代わることがあれば、Minecraft でもどの様に取引を行うべきか再考の余地があるでしょう。でも、今のところはプレイヤーのあなたが採掘すべき通貨はエメラルドで間違いありません!
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